
私、昔から朝が弱くて…💦
早起きしてもボーッとしちゃうし、“やる気がない人”みたいに見られて落ち込むこともあって…



それ、もしかしたら“体質”かもしれないよ☀️🌙
実はね、“朝型・夜型”っていうのは科学的に分類されていて、生まれつきの体内時計のちがいが関係していることがわかってるの



えっ、そうなの⁉ 自分のせいじゃなかったのかも…!



うんうん。しかもね、年齢や生活スタイルの変化によって、タイプが少しずつ変わることもあるんだよ🌿
だから、“ちゃんとしなきゃ”って無理に合わせようとするより、今の自分のリズムを知って、ラクに整える工夫をしていくことが大切なんだよ


- 「朝型・夜型・中間型」って何? 科学的な分類とその背景
- 自分のタイプをチェックするヒント(あくまで傾向の目安です)
- タイプ別の生活リズムの特徴と、整え方のコツ
- 「社会的時差(ソーシャル・ジェットラグ)」って? 夜型の人が陥りやすいワナ
- 今日からできる!タイプに合ったセルフケア法
※あくまで生活リズムの参考としてご活用いただくもので、病気の診断や治療を目的とした内容ではありません。
「朝型・夜型・中間型」とは?体内時計で決まる“クロノタイプ”の基本



すずちゃん、“クロノタイプ”って聞いたことある?



うーん、聞いたことはあるけど、なんとなく“朝型とか夜型のこと?”って感じかな…?



その通り!クロノタイプとは、人それぞれが持っている“体内時計の傾向”のことなの。
つまり、“いつ活動的になるか”“いつ眠くなるか”といったリズムが、人によって少しずつ違うということなんだよ
🧪 科学的に定義された「3つのタイプ」


1976年、Horne & Östbergという研究者が開発した
モーニングネス・イブニングネス質問票(Morningness-Eveningness Questionnaire / MEQ)によって、
人の体内リズムは主に以下の3つに分類できることが明らかになりました(出典)。
タイプ名 | 特徴(一般的な傾向) |
---|---|
朝型(モーニングタイプ) | 早寝早起きが得意。朝の活動が最もはかどりやすい。 |
中間型 | 朝も夜もそこそこ得意。日中のパフォーマンスに波が少ない。 |
夜型(イブニングタイプ) | 夜更かしが得意で、夜に集中力が高まる傾向。朝は苦手。 |
自分のタイプはどれ?かんたんチェックのヒント



すずちゃん、自分のタイプってなんとなくわかる?



朝は苦手だし、夜になると元気が出てくる気がするなぁ…やっぱり夜型かも?



そうかもね。ただ、これは“あくまで傾向を知るための参考”だから、楽しみながらチェックしてみてね✨
以下のような質問を、自分にあてはめて考えてみましょう👇
- 目覚ましなしで自然に起きられるのは何時ごろ?
- 午前中に集中力が高いと感じる?
- 夜になると元気が出てくる?
※これらはあくまで傾向の目安であり、医療的な診断を行うものではありません。
本格的に知りたい場合は、正式なMEQを専門家のもとで受けることもできるそうです。
🌿 クロノタイプは変化することもある
また、クロノタイプは一生固定されるものではなく、年齢や生活スタイルによって変わることもあります。
たとえば、思春期は夜型に傾きやすく、高齢になると朝型に移行する傾向があることが報告されています(出典)。
「今の自分の傾向」をゆるやかに知って、ムリなく暮らしに活かしていくことが大切です。
自分のクロノタイプをチェック!タイプ別の傾向と生活リズムのちがい



じゃあ次は、“自分がどのタイプなのか”を知るヒントを紹介するね!
まずは“今のリズム”をチェックしてみよう
クロノタイプ(体内時計の傾向)は、
起床・就寝のタイミングや1日の調子の波から、ある程度の目安がつけられます。
以下のようなポイントをチェックしてみてください👇
- 目覚ましを使わずに自然に起きるとしたら何時?
- 午前中は集中しやすい?それともぼんやりする?
- 夜になると活発になったり、創作意欲が湧いたりする?
- 休日と平日で起床・就寝時間に大きなズレがある?



これはあくまで“傾向の目安”として考えてね。
タイプは環境や体調によっても変わるし、“どれにもぴったり当てはまらない”って感じても大丈夫だよ🌿


🗂 クロノタイプ3分類|タイプ別の特徴まとめ
以下は、MEQや疫学調査で示されている、タイプ別の一般的な傾向を表にまとめたものです(出典)(出典)。
タイプ | 起床の傾向 | 午前中の調子 | 夜の集中力 | 寝つきやすさ |
---|---|---|---|---|
朝型 | 早い | 良い | やや低め | 早い |
中間型 | 標準的 | 普通 | 普通 | 普通 |
夜型 | 遅め | やや低め | 高い | 遅い |
※すべての人がこの表にぴったり当てはまるわけではありません。
体質だけでなく、生活習慣や光環境、年齢、ストレスなどによってもリズムは変わることがあります。



こうして見ると、自分のことが少しわかってきた気がする…!
夜に集中しやすいのって、ちゃんと理由があったんだね💡



うんうん。“ちゃんと朝型じゃなきゃいけない”ってことはないんだよ。
大事なのは、“今の自分”を知って、そのリズムに合った暮らし方を見つけていくこと✨
夜型タイプが疲れやすい理由|“社会的時差”がリズムを乱す



なんで夜型の私は、毎朝つらいんだろう…
ちゃんと寝てるはずなのに、頭がぼーっとするし、週の後半はぐったり…😓



それ、“社会的時差(ソーシャル・ジェットラグ)”が関係してるかもしれないよ。
本来の体内リズムと、社会のスケジュールがズレてる状態って、実は体にも負担がかかるんだよ💡
🕒 社会の時間と体の時間がズレてしまう


Roennebergらの研究(2003、2007年)によると、
人の体内時計(クロノタイプ)と、社会生活(学校や仕事の時間)がかみ合わないことで、
まるで“時差ボケ”のような状態が、毎日のように起きていることが指摘されています(出典)(出典)。
これが「社会的時差(social jetlag)」と呼ばれる現象です。
たとえば、夜型タイプの人にとっては…
- 朝7時の出勤や登校が、“現地時間4時起き”のような感覚になる
- 本来ピークを迎える夜の時間に、すでに疲れがたまって活動できない
- 週末は遅起きでリズムが戻るけど、月曜朝にはまた“時差ボケ状態”に逆戻り
こうしたズレが、慢性的な疲れや不調につながることもあると言われています。
💬 夜型の人が感じやすい不調の一例(あくまで傾向)
感じやすい傾向(例) | 背景にある可能性 |
---|---|
平日に睡眠不足になりやすい | 起床時間が早すぎる(本来のリズムとズレ) |
午前中の集中力が出にくい | 体内時計が“まだ夜”と判断している |
週末に寝だめしたくなる | 社会的時差の蓄積をリセットしようとする反応 |
曜日ごとに気分や体調が変わる | 睡眠リズムのばらつきが影響している可能性 |
※あくまで傾向であり、すべての人に当てはまるわけではありません。



つまりね、“だらけてる”とか“怠けてる”じゃなくて、
体内時計のズレによって、うまく力が出せない状態ってことなんだよ🍂



…それ、すごく救われる言葉かも。
今まで“自分のせいだ”って思ってたけど、違ったんだね
今日からできる!クロノタイプに合わせた生活リズムの整え方



社会的時差って、思った以上に体に影響あるんだね…
じゃあ私はこの“夜型体質”とどう向き合っていけばいいのかな?



大丈夫✨
大事なのは、“朝型にしなきゃ!”ってムリに変えようとすることじゃなくて、“今の自分のリズム”に合わせて、少しずつ整えていくことなんだよ🌿
🌅 朝型・夜型で違う、リズムの整え方のポイント
クロノタイプに合わせた生活の工夫は、それぞれ少し違います。
以下に、タイプ別に「取り入れやすい工夫」の例をまとめました👇
☀️ 朝型タイプの人におすすめ
- 朝の時間を集中タイムとして活用する(大事な仕事や勉強は午前に)
- 夜はなるべく早めにデジタルデトックス(スマホ・PCの光を減らす)
- 夕方以降はリラックス重視で「睡眠の質」を高める
🌙 夜型タイプの人におすすめ
- 朝はカーテンを開けて強い光を浴びる(体内時計のリセットに効果的)
- 朝食をしっかりとることで、体内のリズムがスタートしやすくなる
- 寝る直前のスマホ・明るい照明を避け、夜は“暗さ”を意識
🤝 共通して大切な3つのポイント
どのタイプでも、以下のポイントを意識することで、リズムが安定しやすくなります。
- 起床・就寝時間をなるべく一定に保つ
→ 平日と休日の差を小さくすると、体が混乱しにくくなる - 食事や運動のタイミングも“自分のリズム”に合わせる
→ 無理なタイミングより、気分や体調に合う時間が続けやすい - 朝・昼に光を浴びて、夜は暗くする
→ 光環境が、体内時計のリセットに大きな役割を果たす(出典)(出典)。



なるほど…“矯正”じゃなくて、“活かし方”なんだね。
これなら私にもできそうかも…ちょっと前向きになれたよ🌷



うんうん。無理なく整えていけば、きっと“自分らしい暮らし方”が見えてくるよ✨


“自分のリズム”を知ることが、心と体をラクにする第一歩



すずちゃん、今日は“朝型・夜型”のこと、たくさん知れたね🌿



うん!
“私、夜型だからダメなんだ…”って思ってたけど、それも体内時計の個性なんだってわかって、ホッとしたよ🍀
📝 クロノタイプを知ることで得られる3つのこと
- 「自分を責めない」視点が持てる
→ 朝が苦手でも、それは“怠け”じゃなく“リズムの違い”かもしれない - 生活習慣の工夫がしやすくなる
→ 無理に合わせるのではなく、「自分のリズムに合った時間帯」に工夫を集中できる - 心と体の調子が安定しやすくなる
→ 自然なリズムを整えていくことで、疲れやストレスが減りやすくなる



“自分に合ったリズムでいいんだ”って思えるだけで、心が軽くなるね✨



うんうん。
大切なのは、“変える”よりも“気づく”こと。
自分のリズムをやさしく受け止めて、少しずつ整えていこうね🐰


📝 ご注意ください
・本記事は、信頼できる資料をもとに薬剤師が分かりやすくまとめた一般情報です。
・内容には十分配慮していますが、個別の症状や体質には必ず医師・薬剤師へご相談ください。
・万一誤り等にお気づきの際は、そっとご指摘いただけると幸いです。
📚参考文献
- Horne, J. A., & Östberg, O. (1976). A self-assessment questionnaire to determine morningness-eveningness in human circadian rhythms. International Journal of Chronobiology, 4(2), 97–110.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1027738/ - Roenneberg, T., Wirz-Justice, A., & Merrow, M. (2003). Life between clocks: daily temporal patterns of human chronotypes. Chronobiology International, 20(5), 969–990.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12568247/ - Roenneberg, T., Allebrandt, K. V., Merrow, M., & Vetter, C. (2007). Epidemiology of the human circadian clock. Sleep Medicine Reviews, 11(6), 429–438.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17936039/